今はアトピーを治すために必要な情報を得ることができる
私は中学一年生の時に重症のアトピーになり、大学卒業するまで毎年のように数ヶ月学校を休むくらいでした。
中学生の当時はネットというものがなく、本屋に売っている書籍でしか情報が得られませんでした。
どうやらステロイドは怖いらしい、という情報を得た母の考えで、うちでは温泉療法という民間療法をやることにしましたが、私は治りませんでした。
最終的には、土佐清水病院というところに入院して、ステロイドの入った調合薬を使って炎症を治し、完治に至りました。10年以上苦しんだ炎症が2週間であっけなく治り、これまで一体なんだったんだろうと感じました。
土佐清水病院は、雑誌(週刊誌アエラ)で金儲けのアトピービジネスとして挙げられていて、それでずっと選択肢から消去していました。でも、ネットが普及して情報が容易に入手できるようになったため、雑誌というフィルターを通さずに情報を読み込んで判断することができるようになり、その結果、治すことができました。
同じ治療をしても治る人と治らない人が出てくるのは必然
私がアトピーを治したのはもう何年も前のことです。今ネットで土佐清水病院を調べると、土佐清水病院にかかっても完治できなかった人のブログもたくさん出てきます。
私が治ったのはたまたまだったのでしょうか?
そうではないと、私は思います。
土佐清水病院に入院する時に、そこの医師の方にはっきりと「ここで症状を治しても生活を改善しないとまた再発する」と言われました。病院で治せるのは症状だけで、根本的な原因を治すことはできないということがきちんと説明されていました。
入院してステロイドを使って、10年以上の間苦しめられてきた炎症が、1日1日みるみると治り、2週間で10年ぶりに痛みのない普通の体になりました。率直に感動するほど嬉しかったですが、薬の効果なので、これはごく当たり前で驚くことは特にありません。
退院後、だんだん薬を弱くして、最終的に薬なしで傷のない皮膚を維持できるようになりました。この状態にうまく持っていけたことは、誰にでも保証された必然ではありません。私の場合、それまでの10年間で私の体に良い食事、飲料、運動、といった生活習慣を身に付けていたからです。(ついだらだらといい加減な生活をして体の力が低下してしまうと少し症状が出ることもあるので、それが実感できます)
難しいのは、この「自分の体にいい生活」というものが具体的によく分からないこと、個人差があることです。これを見つけられなかった人は、厳しい言い方になりますが「必然的に」症状をぶり返します。
ネット上に治せなかった人のブログがたくさんあるのは、この構造のためです。現代医学において治療とは症状を治すことであり、生活上の根本原因を取り除けなかった人は残念ながら再発し、受けた治療を否定したい気持ちにとらわれます。これは土佐清水病院に限った話ではありません。
ネットには間違った情報もあるが、正しい情報にたどり着く可能性がゼロな状況より100%良い
私が中学生の頃、ネットがないため入手できる情報が限られていて、私のアトピーを治すために必要な情報にたどり着ける可能性がほぼゼロでした。
加えて、当時ある程度信頼していた週刊誌アエラが土佐清水病院を誹謗中傷していたため、そこに行くという選択肢を封印してしまっていました。
もし当時今のようにネットが普及して情報が得られる状況であったら、アエラの記事に縛られることなく、正しい治療にたどり着けた可能性が高いです。
もちろん、ネット上にも間違った情報もたくさんあります。土佐清水病院で調べると、ネガティブな情報の方が多く目につきやすいです。
しかしそれは前の項目で説明した構造のためです。ちょっと調べるとアトピーに関するどの病院もどの治療も、賛否両論があることがわかります。それは「症状を治す治療の部分」しか見ていないからです。
現代医療では放っておくことになっている「根本原因」は患者自身が自分の頭で考えて、行動しないといけません。なので、どの治療でも患者次第で完治できたり失敗したり、になり、賛否両論が生まれます。
この構造を理解した上で読み込んでいると、間違った情報は素通りできて、正しい情報にたどり着けます。
情報の限られた時代では、入手可能な情報の中に正しいものがない、という状況があり得ました。つまり希望が全くないということですね。
一方、今は玉石混淆とはいえ、正しい情報が存在していることは多いです。そこにたどり着くのには困難が伴うかもしれませんが、私の場合、10年以上の苦痛が回避できた可能性があるので、これはすごい希望であり、ネットのない頃よりも100%素晴らしい状況だと言い切れます。
自分の頭で自分によい生活習慣を模索することでアトピーは治せる
アトピーは、この30年の間に2倍に増加しているそうです(1987年で22万4000人、2014年で45万6000人)。人口増加は1.05倍程度に留まっているので、ということは、当たり前ですが、今アトピーの人の約半分もの人が(22万人)、30年前だったらアトピーにならなかったということです。
人間自体がこの30年で体質が弱くなった、と思いますか?もしそう思わないならば、生活環境か生活習慣がアトピーを発生させやすいように変化したと考えられそうです。
つまり、生活環境か生活習慣をいい方向に変化させれば、アトピーは治せるということです。
しかしこれは、ほとんどの場合、簡単ではありません。なぜなら、生活環境や生活習慣というのは、常識によって縛られているからです。
私たちは通常、その時代、その場所での常識によって「当たり前」とされている生活をしています。それを疑って変化させるということは、かなり難しいです。
しかし、この30年の生活環境、生活習慣の変化によってアトピーが2倍に増えているというシンプルな事実を受け入れて、自分の体に合った生活習慣を模索して、アトピーを治しましょう。
それは結果的にアトピーだけでなくあらゆる病気に対して抵抗力を獲得することになり、常識を疑うことで人生を好転させる行動習慣を獲得することになるでしょう。
そのために必要な情報は、今は手の届くところに存在しています。勇気と思考力を磨いて、希望を、つかみとりましょう。